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イオンモール豊川
小野喜明氏

産業の力でさらにまちに活気を

豊川の商工業の振興に日々尽力されている
豊川商工会議所の小野喜明会頭に産業の観点から豊川市の魅力を語っていただきました。

小野喜明氏
豊川商工会議所 会頭 小野 喜明

“住みやすい”“事業が行いやすい”産業バランスのとれた豊川市

豊川市の商工業の振興に力を注ぎ、市民経済の発展に寄与するため様々な活動を行っている豊川商工会議所。約2,300社の会員を束ねるトップとして日々奮闘する小野喜明会頭は豊川市が持つ産業の構造に大きな特徴があると語ります。

豊川市はもともと豊川海軍工廠があったことから、戦時中に3町1村が一つになった市です。内陸部の工業団地をはじめ、豊川稲荷を核とする観光業、商業、そして農業とバランスの取れた産業構造になっているのが特長ですね。 商工会議所はその中で、特に商業、観光業、工業といった分野の経営者の方々に対する経営支援、従業員の教育、業種を超えた交流などに力を入れています。

設立から75周年を越えた商工会議所のこれまでの大きな取り組みの一つに、平成元年に市や農協、文化協会など多くの団体との連携で始まった「豊川市民まつり」があります。市民の一体化を目的とした“おいでん祭”はまちづくりと賑わいをもたらす集客イベントとしての位置付けがあり、さらに令和元年まで盛大に開催していた東三河の伝統でもある手筒煙火を披露する一大イベント “豊川手筒まつり”も市民まつりとして行ってきました。

“人口20万人以下の中都市は行政サービスや商工会議所の活動も行いやすい”という定説があります。その点からも人口18万人の豊川市は市民同士が交流しやすく、市や商工会議所との距離感がない、という点で事業が行いやすい都市だと思っております

おいでん祭

おいでん祭

YORU MO-DE(ヨルモウデ)

YORU MO-DE(ヨルモウデ)

交流人口の増加に伴う“ハイブリッド”な展開を期待

農・商・工・観のバランスの取れた産業構造を持つ豊川市。今春グランドオープンするイオンモール豊川は、一般消費者だけでなく、そんな地元産業にも大きな影響をもたらす存在として期待が高まります。

豊川商工会議所 会頭 小野喜明氏

豊川市民はもちろんのこと、70万人ほどの東三河を中心とした市外の皆様、さらに年間300万人と言われる豊川稲荷の参拝客・観光客の方々などの交流が豊川市においてさらに深まることが期待されます。
どの自治体においても外から訪れる交流人口を増やしていくことが課題であるなか、イオンモール豊川の果たされる役割は非常に大きなものだと思います。

その中でイオンモール豊川を訪れながら、地元の観光地、商業地へも立ち寄っていただく、といった“ハイブリッド”な展開となっていけば嬉しいですね。

また、地域の商業業者さんとの関係もしっかりと深めていっていただければと思っております。商工会議所としてもイオンモール豊川と共に事業を展開していけるよう様々な提案をしていきたいと考えておりますし、また、そういう場であってほしいというのが願いです

地場物産、自社の魅力を発信する有機的な場として期待

豊川市との連携によりイオンモール豊川内にブランドショップ(仮称)を出店する豊川商工会議所。バラエティに富んだ特産品や有用性のある情報は、発信する側にとっても、受け取る側にとっても魅力あるものになりそうです。

豊川商工会議所 会頭 小野喜明氏

地元の物産品、特色ある商品などをPRするショップは商工会議所が中心となり、市と連携して進めている企画です。このショップを有機的に展開していくことが現在の最大の使命ですね。
考えているのは、イオンモール豊川の中で元気をもらい、地元のお店や企業が活発になれるような仕組みづくり。商工会議所がこの使命を受けたからには、黒字にしていくというバロメーターを念頭に採算が取れる展開を期待しています。

豊川市の代表的な産業はもとより、未だブランディングに至っていない物産を発掘し、PRや販売に繋る場所としての活用を考えています。単なる物産展や観光案内にとどまらないかたちで、地元の農業、商業、そして製造業までも含めたオリジナリティのある商品をこのショップから発信していくかたちができればと思っています。

例えば製造業などで、ものづくりには長けていても、PRや販売には慣れていない企業さんも多くあります。そういった方々が“チャレンジショップ”という観点で利用し、慣れていただくのにも良い場所。今は企業が自社の魅力を発信していく力が求められている時代でもありますので、その場があるというのは有難いことですし、大変心強い存在になるのではないでしょうか。

周辺自治体と連携を取りつつ東三河全体を盛り上げたい

新たな賑わいの創出だけでなく、地元経済の発展に大きな弾みとなりそうなイオンモール豊川の進出。商工業振興への支援を行う商工会議所としても、この契機をさらに強い“追い風”にするべく気運が高まっています。

今後は豊川稲荷の行事が多数控えていることもあり、これを中心に観光を盛り上げていこうという気運があります。現在も青年会議所が中心となって展開している“ヨルモウデ”が新しいかたちの参拝スタイルとして話題になっているところです。
豊川稲荷を中心に、檀家の方々、奉賛会の方々とも連携を取りながら、豊川中の人たちが何らかの形で参加できる仕組みとして、稲荷門前通りだけではなく、その周辺、さらにはそれ以外の地域も潤うようなイベントとして旗振りができればと考えています。

また、豊川海軍工廠跡地にある平和公園の近辺に、近々刈谷に本社を持つ自動車部品メーカーが移転される予定があり、1,000人程度の雇用が生まれる見込みとなっています。
イオンモール豊川のオープンにも3,000人程度の雇用が生まれると言われており、人口18万人の都市としては人手不足の懸念がないわけではありません。しかし、これを人材の取り合いとして憂慮するのではなく、自分たちの企業がより魅力ある、働きやすい職場となるよう、再教育やリスキリングなど費用がかかることにもチャレンジするなど、企業努力への一つのきっかけとして“生み出す”という前向きな展開に変え地域活性化に繋げていくことが大切ですね。

イオンモール豊川の進出は東三河全域から注目されています。道路の問題なども含めて隣接する市町村ともコミュニケーションを取り、しっかりした協力体制をつくりながら農業、工業、商業、サービス業など一体化となって密接に交流しながら地域全体が盛り上がっていけるよう商工会議所としても全力でサポートしていきたいと考えています。

豊川商工会議所 会頭 小野喜明氏